決めているのは自分
昔、友人に言われた言葉で、忘れられない言葉があります。それは何かというと、「決めているのは自分だよ」という言葉。当時、愚痴ばかりだった自分に、友人がくれた言葉です。「誰々のせいだ」など不平不満を言っている自分に、あきれていったのかもしれませんが、その言葉が本当に当時の自分にささりました。
もちろん、誰々のせいで現状が苦しくなると言うことは、よくあります。世の中には見当違いの人もいるし、人を不幸に落ち込ませるかのように追い込む人がいます。なるべくそう言う人とは出会いたくないですが、大変な時ほどそういう人が現れます。「裏切られた」「だまされた」など言ったところで、何の解決にもなりません。友人はこう付け足しました。
「誰々のせいっていうけれど、結局、決めたのは自分じゃないの?」
彼の主張するところは、人のせいにするにしても、それを決断し実行するのは自分なのだから、自分のせいではないのかということ。人の愚痴ばかりいう自分には図星で、返す言葉もありませんでした。
よく生徒にも、「父さんのせい」「母さんのせい」「友達のせい」「学校の先生のせい」……と、人の責任をひたすら言う人がいます。そんな時、(ごくまれにですが)「でも、決めたのは自分でしょ?」というと、怖い顔をされます。愚痴を言いたいだけなのだから、仕方ないですよね。
受験に関して言えば、「人のせい」や政治批判、何かと理由を探す人がいます。たまには良いですが、まずはその感情を抑え、「受験をするのは自分だ」と言う意識を持ってのぞんでほしいと思うのです。受験の責任を取るのは、誰でもない「自分」です。現実を受け入れている「自分」がいます。
悔いのない闘いをしてもらいたいと、心から思います。
でも、そういう自分は今でも愚痴ばかり……。人間ができていないですが……。