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「海賊王」の話

ネタが尽きてきたので、高校生ではなく、ある中学生の話。

かつて教えていた生徒なのだけれど、塾に入り、急激に成績がのびて、ランクが2つ上の高校に合格した女子生徒のことです。あまりにも熱心に勉強するので、「君は将来、何になりたいの?」と聞いたことがあります。その答えが、あまりにも印象深くて、今でも思い出すことがあります。

「私、大学に行きたいです。できれば、語学系の学部に入りたいと……」

なるほど、女性で語学系の大学を目指す生徒はとても多いです。頭脳派の理数よりも、コツコツ覚える英語などの語学は女性に向いているのかもしれません。これまでも多くの学生が、総合大学の語学部や外語大学に合格しています。他の教科に比べ、格別に英語ができる女子生徒も多いです。

「そして……、一生懸命に勉強して『海賊』になりたいです」

人の夢を笑うことは嫌だったので、自分は「……そう。頑張ろうね」とだけ答えた気がしますが、『海賊』になるためのスキルとして、語学が必要と考えるのはなんとなくつながる気がしますが、こればかりは面談経験が長いといっても、なんと言っていいか分からず、上手く流したように思います。今思えば、自分もかなり複雑な顔をしていたのではないでしょうか。

夢というのは何であっても良いと思います。途中で変わることは十分考えられるし、現実では上手くいかないケースはあります。それは若さゆえの特権ではないでしょうか。考えてみれば、役者志望もいたし、大学に行ってお笑い芸人になりたいという生徒もいました。声優を目指していた生徒や人命救助のスーパーレスキュー隊員もいた気がします(そういえばミュージシャンになりたいと大学を留年した知人は、今何をしているのでしょう)。人にはある日、光がさすように美しい夢が目の前に現れることがあります。それを追い求めるように努力し、成功する人もいれば、年をとってその努力を思い出話のように語る人もいます。人それぞれですが……。それは、人から見ると馬鹿らしく思える時があります。でも、夢を見つけた時の力には底知れないものがあります。

今の努力は、夢をつかむ一歩です。もしくはこれから見つかる夢の大きなきっかけになります。まずは何かを頑張ってみる。そこには夢につながる大きなステップがあると信じています。

ちなみに、その後、その女子中学生が「海賊」になったかどうかは、会っていないのでわかりません。残念ですが……。

超塾は生徒の夢をつかむ一歩を応援します。