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選択肢が広がること

「何のために勉強するのか?」

受験勉強が大変になってくると、決まってこの言葉を発する生徒が出てきます。自分がはっきり答えるとするならば、「自分のため」とだけ言います。

あなたのお父さんやお母さん、親戚一同、あなたの合格する大学に行きません。全ては受験生の将来に直結します。耳を塞ぐ受験生が出そうなので、ここまでにするとして……。

自分はその際にもう一つ加えることが多いです。「選択肢が広がります」と。

古来日本では、個が主体ではなく、家が主体でした。家を支えるため、子供がより良い人生を歩むためには学歴が必要であり、立身出世を遂げることが使命とされていました。ですが、よほどのことがない限り、現代では、実家を継ぐと言う決まった選択肢は消えつつあります。もちろん、結果として、実家の家業を継ぐと言うのは耳にする話ですが、現代にはそぐわなくなってきています。皆、独自の夢を持ち、それを目指せる世の中になってきています。勉強や受験をする背景には、社会で成功して、安心できる生活をしてもらいたい。できれば、近所の人に自慢できる職業についてもらいたい。それは親心と言うものです。

ですが、それから先の人生を生きるのは、受験生自身です。その際に「選択肢」が多くあるのは、本当に心強いですし、先行き不透明と言われる現代の中で、一つのことしかできない人よりは、多くのことをできる人の方がいい。資格もあれば越したことはない。中には、中卒でも総理大臣になれると言う人もいますが、それはあくまでも例外です。世間は普段は優しい顔をしていますが、急に鬼の形相で攻撃してきます。

ミュージシャンで食べられる、アイドルで成功する。それは本当にひとにぎりで、大部分は夢のかけらを抱えて生きていくことになります。そんな時に学歴はないよりはあったほうがいい。「選択肢」は広がります。チャンスは土台がなければ、つかむことはできません。宝くじが当たることを祈る人と、大差はありません。

こんなこと書くと、あなたはどうなんだといわれそうですが、大学を出ておいて良かったなと思ったことは、人生に何度かありました。本当です。成績が上がれば、進学できる大学の「選択肢」もさらに広がります。

受験はつらいものだと言う考え方は、本当に自分を追い込んでしまいます。競争なんてしたくないと思うかもしれません。もちろん「命」が一番大事ですが、人生は一度しかありません。後悔する人生を嘆いて生きるより、前向きに色々なことにチャレンジする生き方は魅力的だと思うのですが、皆さんはどう思いますか?